寒さが厳しくなる冬だからこそ、きらめく光の演出が心に温もりをもたらします。近畿・北陸地方では、2025-2026年の冬も各地で個性豊かなイルミネーションイベントが開催されます。都会の喧騒を離れた郊外の公園や歴史ある里山、湖畔のガーデンなど、それぞれの地域の特色を活かした光の空間が訪れる人々を魅了します。今回は、冬の夜のお出かけにぴったりな近畿・北陸のイルミネーションスポットを、具体的な事例とともにご紹介します。
目次
- 富山環水公園 スイートイルミネーション – 復興と希望を照らす水辺の光
- ゆりの里公園ライトアップ(坂井市)– 花と光が織りなすファンタジー
- 敦賀港イルミネーション「ミライエ」– 港町の未来を照らす光
- 京都・美山かやぶきの里 冬灯廊 – 雪と灯りが織りなす日本の原風景
- 神戸フルーツフラワーパーク大沢 神戸イルミナージュ – スターライトドリームの世界
- 滋賀・びわ湖大津館イングリッシュガーデン – 学生が創る湖畔のアート
- その他スポット
富山環水公園 スイートイルミネーション – 復興と希望を照らす水辺の光
富山市の中心部に位置する富岩運河環水公園では、「スイートイルミネーション」が開催されます。JR富山駅から徒歩圏内というアクセスの良さで、地元の方も観光客も気軽に立ち寄れる人気スポットです。

このイベントの見どころは、公園のシンボルである天門橋のライトアップと、LED滝の幻想的な演出です。天門橋は水面に映り込む姿も美しく、橋の上から眺める運河全体のイルミネーションは圧巻です。また、地元の学生がデザインを手がけた特別なインスタレーションも展示され、若い世代の感性が光るアート作品として注目を集めています。
「復興祈りの光」というテーマには、能登半島地震からの復興への願いが込められており、単なる観光イベントを超えた深い意味があります。来場者からは「水面に映る光が本当にきれい」「駅から近いので散歩がてら立ち寄れる」との声が多く聞かれます。

天門橋の上から運河全体を見渡す構図がおすすめです。水面への映り込みを狙うなら、風の少ない穏やかな夜を選ぶと鏡のような反射が撮影できます。入場無料なので、何度でも訪れて季節ごとの表情の違いを楽しめるのも魅力です。
【基本情報】
- 開催期間: 2025年10月10日~2026年3月1日
- 点灯時間: 日没~22:00頃
- 開催場所: 富岩運河環水公園(富山市湊入船町)
- 入場料: 無料
- アクセス: JR富山駅から徒歩約9分
- 駐車場: 周辺に有料駐車場あり
ゆりの里公園ライトアップ(坂井市)– 花と光が織りなすファンタジー
坂井市のゆりの里公園では、プロジェクションマッピングを活用したライトアップが予定されています。昼間は花畑が広がる公園が、夜には光のトンネルとプロジェクションマッピングで幻想的な空間に変身します。

この公園の特徴は、四季折々の花々が楽しめる広大な敷地を持つことです。冬のイルミネーション期間中は、花が咲かない時期だからこそ可能な大規模な光の演出が楽しめます。光のトンネルをくぐり抜けると、まるで異世界に迷い込んだような不思議な感覚を味わえるでしょう。

建物の壁面に映し出されるプロジェクションマッピングは、音楽とシンクロした動きのあるアート作品として、子どもから大人まで楽しめる内容になっています。広々とした園内は混雑も少なく、ゆったりとしたペースで撮影や散策が楽しめるのも魅力です。
【基本情報】
- 開催期間: 2025年12月中旬~2026年1月中旬(予定)
- 点灯時間: 17:30~21:00頃(予定)
- 開催場所: ゆりの里公園(福井県坂井市春江町石塚)
- 入場料: 無料
- アクセス: えちぜん鉄道三国芦原線 太郎丸駅から徒歩約15分、JR丸岡駅からバス利用
- 駐車場: 無料駐車場あり(約200台)
敦賀港イルミネーション「ミライエ」– 港町の未来を照らす光
敦賀市の金ヶ崎緑地では、「ミライエ」と名付けられたイルミネーションが開催されます。高さ20mの巨大クリスマスツリーが港の夜空にそびえ立ち、光のトンネルが来場者を出迎えます。

敦賀港は古くから日本海側の玄関口として栄えた港町です。その歴史ある港の風景と現代的なイルミネーションの融合が、「ミライエ(未来へ)」というテーマにふさわしい景観を作り出しています。敦賀駅から徒歩圏内で、期間中はシャトルバスも運行される予定なので、アクセスも便利です。
港町ならではの海風を感じながら眺める光の演出は、内陸部のイルミネーションとは一味違った魅力があります。「潮の香りと光のコントラストが新鮮」「巨大ツリーの迫力がすごい」といった来場者の声が届いています。

晴れた日には、日本海に沈む夕日を眺めた後、そのまま夜のイルミネーションへと移行する時間帯がおすすめです。夕暮れから夜へのグラデーションと光の共演は、港町ならではの贅沢な光景です。
【基本情報】
- 開催期間: 2025年10月25日~12月25日(11月は金土日祝、12月は毎日点灯)
- 点灯時間: 17:00~21:00
- 開催場所: 金ヶ崎緑地(福井県敦賀市金ヶ崎町)
- 入場料: 無料
- アクセス: JR敦賀駅から徒歩約15分、シャトルバス運行予定
- 駐車場: 周辺に有料駐車場あり
京都・美山かやぶきの里 冬灯廊 – 雪と灯りが織りなす日本の原風景
京都府南丹市の美山町にあるかやぶきの里では、「冬灯廊(ふゆとうろう)」が開催されます。重要伝統的建造物群保存地区に選定されているこの集落は、茅葺き屋根の民家が38棟も現存し、日本の原風景を今に伝える貴重な場所です。

冬灯廊では、雪灯籠78基と花灯籠200基が集落全体を優しく照らします。近代的なLEDイルミネーションとは対照的に、灯籠の炎が作り出す揺らめく光が、茅葺き屋根の家並みをノスタルジックに浮かび上がらせます。雪が積もった夜には、白銀の世界に温かなオレンジ色の灯りが点在し、まるで時代をさかのぼったかのような幻想的な風景が広がります。
このイベントは5日間限定かつ冬季のみの開催なので、訪れるにはタイミングが重要です。「静かな雪の夜に灯籠の灯りだけが揺れる様子は、心が洗われるよう」「日本の冬の美しさを再発見した」という感動の声が多く寄せられています。

雪が降る日や積もった翌日がベストです。三脚を使ってスローシャッターで撮影すると、灯籠の炎の揺らぎと雪景色が幻想的に写ります。民家の軒先に積もった雪と灯りを一緒にフレームに入れると、美山ならではの一枚になるでしょう。冬季は雪道になるため防寒と滑り止め対策をお忘れなく。
【基本情報】
- 開催期間: 2026年1月19日~1月23日(5日間限定)
- 点灯時間: 17:00~19:30
- 開催場所: かやぶきの里(京都府南丹市美山町北)
- 入場料: 無料
- アクセス: JR園部駅から南丹市営バスで約50分「北」下車
- 駐車場: 臨時駐車場あり(会場から徒歩または無料シャトルバス利用)
神戸フルーツフラワーパーク大沢 神戸イルミナージュ – スターライトドリームの世界
兵庫県神戸市北区の道の駅・神戸フルーツフラワーパーク大沢では、「神戸イルミナージュ」が開催されます。テーマは「スターライトドリーム」で、星空をイメージしたロマンチックな演出が特徴です。

広大な敷地内には、ピンク色に輝く宮殿風のイルミネーションや光の回廊が展開され、高さ13mの巨大クリスマスツリーと500灯のランタンが夜空を彩ります。フルーツパークという名の通り、昼間は果樹園や花畑が楽しめる施設ですが、冬の夜には一転して幻想的な光の遊園地に変貌します。
このスポットの魅力は、入場料が無料(一部有料エリアあり)で、家族連れでも気軽に訪れやすい点です。園内にはレストランやショップもあり、光を楽しんだ後に温かい食事で体を温めることもできます。神戸ビーフを使った料理や地元の新鮮な野菜を使ったメニューなど、グルメも充実しています。

来場者からは「ピンクの宮殿がメルヘンチック」「子どもが大喜びで走り回っていた」「意外と規模が大きくて見応えがある」といった声が聞かれます。カップルのデートスポットとしても、家族でのお出かけ先としても楽しめる多様性が人気の理由です。
光の回廊は人気スポットなので、混雑前の早い時間帯がおすすめです。巨大ツリーを撮影する際は、広角レンズやスマホのワイドモードを使って全体像を捉えましょう。ランタンの灯りは柔らかく温かみがあるので、ポートレート撮影にも最適です。
【基本情報】
- 開催期間: 2025年10月24日~2026年2月1日
- 点灯時間: 17:30~21:00(最終入場20:30)
- 開催場所: 道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(兵庫県神戸市北区大沢町上大沢)
- 入場料: 入場無料(一部有料エリアあり)
- アクセス: 神戸電鉄「岡場駅」からバス約15分、「谷上駅」からバス約20分
- 駐車場: 無料駐車場完備(約1,000台)
滋賀・びわ湖大津館イングリッシュガーデン – 学生が創る湖畔のアート
滋賀県大津市の琵琶湖畔に位置するびわ湖大津館のイングリッシュガーデンでは、創作イルミネーションイベントが開催されます。2025年のテーマは「夜のびわ湖に輝くいきものたち」です。
約5,900㎡の庭園が「森」「砂漠」「海」などのゾーンに分けられ、それぞれの環境に生息する動物をテーマにした光のアートオブジェが約15万球の光で表現されます。森のゾーンには光る動物や昆虫、砂漠ゾーンにはラクダやサボテン、海のゾーンには魚やクラゲを模したイルミネーションが登場します。

このイベントの最大の特徴は、地元の成安造形大学の学生たちがデザインと制作を担当していることです。芸術を学ぶ若者たちの感性と創造力が光のオブジェに注ぎ込まれており、毎年異なるテーマで新しい作品が生まれます。「学生さんの作品とは思えないクオリティ!」「プロの作品と遜色ない」という驚きの声が多く聞かれます。
入園料は大人500円、小人250円と手頃な価格設定も魅力です。レトロな迎賓館であるびわ湖大津館の建物も趣があり、建築物と庭園とイルミネーションが一体となった景観を楽しめます。館内には喫茶スペースもあり、温かい飲み物で一息つきながら、次の撮影スポットを考えるのも楽しい時間です。

琵琶湖畔に位置するため、湖面に映る夜景とイルミネーションを一緒に撮影すると滋賀らしい一枚になります。ガーデン内の小道は混雑していなければ三脚の使用も可能なので、光のオブジェを前景に、背景に湖の灯りを入れて撮影すると奥行きのある写真が撮れます。比較的人出が分散しやすいため、平日の夜にゆっくり散策しながら撮影するのもおすすめです。
【基本情報】
- 開催期間: 2025年12月6日~2026年2月1日
- 12月6日~12月31日:毎日点灯
- 1月3日~2月1日:土日祝のみ点灯
- 点灯時間: 17:00~20:30(最終受付20:00)
- 開催場所: びわ湖大津館 イングリッシュガーデン(滋賀県大津市柳が崎5-35)
- 入場料: 大人500円、小人250円(予定)
- アクセス: JR大津駅からバス約15分「柳が崎湖畔公園」下車すぐ、名神「大津IC」から車で約10分
- 駐車場: 館内・周辺に有料駐車場あり
その他スポットのご紹介
フェスタ・ルーチェ in 和歌山マリーナシティ – ヨーロッパの港町を彩る光の魔法
和歌山市の和歌山マリーナシティでは、2025年11月1日から2026年2月23日まで「フェスタ・ルーチェ」が開催されます(2026年1月5日以降は土日祝のみ営業、1月1日休業)。8年間で累計83万人を動員した人気イベントで、9年目となる今年のテーマは「Winter Light Magic ~心奪われる、冬の光のWOW!!な夜~」です。
ヨーロッパの港町を再現したテーマパーク「ポルトヨーロッパ」全体がイルミネーションで包まれ、入場ゲートをくぐった瞬間から光の魔法に包まれた幻想的な世界が広がります。目玉演出は高さ18mの「ジャイアントクリスマスツリー」(昨年より2m高くなりました)と、鏡張りの橋を利用した「インフィニティバード」です。まるで鏡の国へ続く入口のような不思議な光空間は、訪れる人々を魅了します。
奈良・天理市「光の祭典」– 30万球が彩る水辺の公園
奈良県天理市の田井庄池公園では、2025年12月15日から2026年1月17日まで「光の祭典」が開催されます。30万球のLEDが公園全体を彩り、光のトンネル、動植物をモチーフにしたオブジェ、キャンドルなどが配置されます。初日にはオープニングパフォーマンスも行われ、地域をあげたお祭りムードの中でイベントがスタートします。池の水面に映り込む光の反射が美しく、水辺ならではの幻想的な雰囲気を楽しめます。「地元の温かさが伝わってくる」「規模は大きくないけど丁寧に作られている」という評価があり、家族連れに人気です。
キャンピングカーで巡るイルミネーション旅のススメ
近畿・北陸地方のイルミネーションスポットを巡るなら、キャンピングカーでの旅行がおすすめです。冬の夜は冷え込みが厳しいため、温かい車内で休憩できるのは大きなメリットです。
キャンピングカーで行くメリット
時間の自由度が高い イルミネーションは夕方から夜にかけての開催が多く、公共交通機関では最終便に間に合わない場合があります。キャンピングカーなら時間を気にせず、ゆっくりと光の演出を楽しめます。複数のスポットを一晩で巡ることも可能です。
防寒対策が万全 冬の屋外イベントは寒さとの戦いです。キャンピングカーなら、寒くなったらすぐに車内で暖を取れます。特に雪が降る美山かやぶきの里や、海風が強い敦賀港などでは、この機動性が大きな助けになります。温かい飲み物や食事を車内で準備しておけば、さらに快適です。
撮影機材の保管・充電が便利 カメラやスマホ、予備バッテリーなどの撮影機材を安全に保管でき、車内で充電も可能です。寒い外気でバッテリーが消耗しやすい冬場には特に重宝します。複数のカメラを持ち歩く必要がある本格的な撮影にも対応できます。
着替えや荷物の管理が楽 防寒着や長靴、傘など、冬のイルミネーション巡りには荷物が多くなりがちです。キャンピングカーなら荷物をすべて車内に置いておけるため、身軽に散策できます。濡れた服や靴もすぐに着替えられます。
道の駅で車中泊 今回紹介した神戸フルーツフラワーパーク大沢は道の駅併設なので、車中泊に適しています。他のスポット周辺にも道の駅やRVパークが点在しており、宿泊施設を予約する必要がありません。
🚐 キャンピングカー旅の備えと注意点
冬のイルミネーション巡りを楽しむために
近畿・北陸地方の冬のイルミネーションは、それぞれの地域の特色を活かした多様な魅力を持っています。水辺の公園、歴史ある城や里山、伝統工芸とのコラボレーションなど、単なる光の祭典を超えた文化的な深みがあります。
【一般的な訪問時のポイント】
- 服装: 北陸地方では雪道対策が必須。滑り止めのついた靴や防寒具をしっかり準備
- 近畿地方の山間部: 冷え込みが厳しいため温かい服装で
- 撮影: 多くのスポットで三脚の使用が制限されているため、手持ち撮影でもきれいに撮れる高感度カメラやスマホの夜景モードを活用
- 環境配慮: エコバッグ持参や地元産品購入で持続可能な観光に貢献
地域振興と観光促進に寄与するこれらのイベントは、LED照明の導入で環境負荷も考慮されています。訪問者としても、持続可能な観光を意識した行動を心がけましょう。
詳細な開催日時や料金は変更される可能性があるため、お出かけ前に各施設の公式サイトで最新情報を確認してください。寒い冬だからこそ輝く光の温もりを、ぜひ体験しにお出かけしてみてはいかがでしょうか。キャンピングカーなら、より自由で快適なイルミネーション巡りが実現できます。冬の夜空に輝く光の芸術を、心ゆくまでお楽しみください。
















