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初めてのキャンピングカー選びの最新バンコン事情【2025年版】

キャンピングカーの中でも、近年とくに人気を集めているのがバンコン(正式名称:バンコンバージョン)タイプです。ハイエースやNV200など、市販のバンをベースに内装をキャンピングカー仕様へカスタムするため、乗用車感覚で運転できるのが最大の魅力。今回は幕張メッセで1月31日から2月3日に開催されたジャパンキャンピングカーショーにて複数のバンコンブースを回ってきましたので、最新の装備や価格帯、電装システム、市場動向など全おパン的な印象をまとめまてみましたので、よろしかったら参考にして下さい。

本記事では、初めてキャンピングカー購入を検討している方へ向けて、バンコンの基本から最新のカスタマイズ事情まで整理しています。車高や車幅サイズ、室内空間、用途や目的に応じた選び方はもちろん、ペット連れ旅行やトイレ・冷暖房など装備面のポイントをできるだけカバー。2025年の最新事情として、市場の価格変動や納車スケジュールも伺った花そしを整理しましたので、ぜひご一読いただき、理想のバンコン選びの参考にしてください。


1. バンコンバージョンの魅力とカスタマイズの幅

1-1. 乗用車感覚で扱えるサイズ感

バンコンの最大のメリットは、乗用車からのステップアップでも比較的運転しやすい点にあります。たとえばハイエースやNV200クラスは、全長や幅が大きすぎず、街中の駐車場でも扱いやすいことが多いです。ワイドボディやスーパーロングなどの大きめサイズもありますが、それでもフルサイズのキャブコン(キャブオーバー型)と比べると高さ制限をクリアしやすく、立体駐車場に入れられるケースも。また、普通免許で運転可能な点も、初心者にとっては大きな安心材料です。

1-2. 多様なベース車両と特注対応

「バンコンはベース車両のラインナップが豊富」という特徴も見逃せません。ハイエースやNV200のみならず、最近ではKカー(軽バン)をベースにしたコンパクトキャンパーの需要も増加傾向です。ファミリーやペットを連れた旅行など、それぞれのライフスタイルに合わせて内装を特注できるのもポイント。たとえばシートアレンジや家具のレイアウトをオーダーメイドし、家族構成や就寝人数に合わせて最適化できるため、「自分だけのキャンピングカー」を実現しやすいタイプと言えます。


2. 最新装備が充実! 冷暖房・電装システム

2-1. 家庭用エアコンとFFヒーターの組み合わせ

キャンピングカーでの快適性を左右するのが、冷暖房設備です。最近の猛暑の年が続く中、バンコンでも家庭用エアコンを標準もしくはオプションで搭載する事例が増えているようです。車内の天井付近に設置することで冷気や暖気を効率よく循環させ、真夏や真冬でもエンジンを切った状態で快適に過ごせるよう工夫されています。(冬場のエアコンはかなり電力消費が激しいようですが、、、)

また、冬場にはFFヒーター(エンジン停止中でも使用可能な燃焼式ヒーター)が欠かせません。足元から暖気を供給しつつ、室内をまんべんなくあたためるため、寒い地域での車中泊やスキー場での宿泊も安心。近年はペット連れの利用が増えていることもあり、車内の温度管理にはますます高い需要が見られます。

2-2. バッテリー容量と充電方法

冷暖房をしっかり回すには、大容量のサブバッテリーが必要です。標準的には200Ahほどの容量が一般的ですが、家庭用エアコンを長時間使用するなら400Ah以上に増設するケースも。実際の話を聞くと「標準の200Ahだと連続使用で4時間程度」「400Ahなら8時間から半日ほど冷房を維持できる」ということだそうです。

充電方法は走行充電がメインとなるほか、ソーラーパネルで駐車中にもこまめに電力を補充できる設計が主流です。また、リチウムイオンバッテリーの採用が増え、重量やスペースの面でメリットがあり、快適性の向上に期待できます。ただし、その分価格はアップする傾向にあるため、予算と使い方はよく検討した方が良さそうです。

2-3. 価格帯の傾向

バンコンの平均価格は、装備や素材の高騰も相まって、800万円~900万円前後が最近の相場のようです。数年前までは500万円~700万円程度でフルカスタムができることもあったようですが、今や冷暖房・ソーラー・リチウムバッテリーなど快適装備をフル装備すると1,000万円近くになるモデルもざらでないようです。さらにハイエースを中心に新車ベースが手に入りづらい状況が続いているようで、中古車相場も全体的に高騰。新古車が新車よりも100万円高い、という事例も珍しくないとか。


3. ペット連れにも安心! トイレ設備と室内レイアウト

3-1. 車内トイレで快適な車中泊

夜間や悪天候時、わざわざ屋外のトイレに行く必要がないのは大きな安心です。バンコンではスペースの制限はあるものの、ポータブルトイレやカセットトイレを上手に配置しているモデルも増えています。プライバシー対策として簡易的な仕切りや壁を立てられるよう工夫されており、車中泊の質を格段に上げてくれます。

3-2. 広がるペット同伴のニーズ

RV協会の調査でも、犬連れの車旅が増えているというデータがあります。セカンドシートを取り外してペットのスペースを確保したり、床材を汚れやキズに強い素材にしたりと、ペットへの配慮を売りにしたバンコンがかなりありました。(もちろんペット連れの来場者も大勢いらっしゃいました)。停車中や就寝時でも車内の冷暖房を維持できるよう、サブバッテリーを強化している事例も目立ちます。ペットをストレスなく安心して乗せられるのは、バンコンならではの利点です。


4. 車両選びのポイント:サイズ・高さ・駐車場対応

4-1. ボディタイプによる使い勝手の違い

同じバンコンでも、標準ボディ・ワイドボディ・スーパーロングなどで車高や車幅が異なります。家族人数が多い場合はスーパーロングでゆとりあるベッドスペースを確保する一方、普段使いを重視するなら標準ボディのほうが小回りが効くため便利です。目的地や駐車場の制限を考慮しながら、ベース車両のタイプを慎重に検討するのがいいのでしょう。

4-2. 室内空間とレイアウト

バンコンはボディの形状を活かして、横乗りシートやベッドキットを効率的に配置できるのが特徴です。スライド式ベッドでダブルベッド化するケースや、フルフラットにして4人寝られるモデルもあります。ファミリー向けには就寝時のプライバシーを確保できるカーテンや、子どもやペットが遊べるスペースを広めに確保するレイアウトも人気が高まっているようです。


5. 市場動向と納車スケジュール:長期化するバックオーダー

5-1. 新車不足と中古車高騰

近年、メーカーの生産体制が追いつかず、新車のバックオーダーが増加しています。注文から納車まで1年~3年待ちも珍しくなく、結果として中古車市場の相場が上昇。「新車より高い中古車」という逆転現象も起こっており、購入検討者としては頭を悩ませる要因となっています。

5-2. 持ち込みカスタムの需要と施工予約

一方で、ベース車両を自分で確保してからカスタム工房に持ち込む「持ち込みカスタム」へのニーズも高まっているそうです。ただ新車自体が入手しづらいため、中古バンを購入してカスタムへ回すケースも増加。その影響でカスタム業者側も予約が半年以上先まで埋まっているケースも多く、完成までのスケジュールには十分気長に待つゆとりが必要そうです。

5-3. 価格変動と事前見積りの重要性

加えて、原材料費や部品コストの上昇が続いており、数か月前の見積り額から値上がりするケースもざらではないようです。「装備は妥協したくないけど、予算が…」という方は、早めに検討し、複数のショップで比較見積りを取ることが賢明そうです。


【まとめ】理想のバンコンキャンピングカーを手に入れるには?

バンコンバージョンは、普通の乗用車と同じ感覚で運転しやすく、自由度の高い内装カスタマイズが楽しめるキャンピングカーとして人気を集めています。冷暖房やバッテリーなど最新技術の充実に加え、ペット連れやトイレ設備への対応など、利用者のニーズに合わせた幅広い選択肢があるのが最大の魅力です。しかしながら、市場動向としては新車不足と価格高騰、納期の長期化が昨今の大きなネックとなっています。

理想のバンコンを手に入れるためには、まず用途や人数、ペットの有無、駐車場の制限などを明確にしておきましょう。そのうえで、カスタムショップやディーラーに相談し、見積りや納期の確認は早めに行うことが肝心です。予算や納車時期に余裕があるなら、ゆっくりと時間をかけて自分たちに最適なプランを作り込むのがおすすめ。逆に、早急に手に入れたい場合は中古車のリメイクや軽キャンなど、柔軟な選択肢も視野に入れて検討した方がいい場合があるかもしれません。

バンコンはキャンピングカーの中でもとくに自由度が高いジャンルだからこそ、じっくりと比較検討するほど理想のクルマに近づけられます。最新装備を取り入れた“自分だけ”のキャンピングカーで、快適かつ素敵なアウトドアライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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キャンピングカー旅に憧れ、ミニバン車中泊からキャンピングカー購入検討中。記事内容は自分が行きたいと思った場所、やりたいと感じた事が基準ですのであらかじめご了承ください。これを機会にいろいろ勉強して皆様にその情報を共有していきますので、まだまだ新米案内人です。よろしくお願いします。