はじめに
東海・北陸エリアって、実は星空観測にめちゃくちゃ恵まれた場所なんです。標高の高い山岳地帯がたくさんあって、人口密度も低いエリアが点在しているので、都会の光に邪魔されずに満天の星空を楽しめるスポットがいっぱいあります。
富山県の立山連峰から愛知県の奥三河、三重県の山岳地帯まで、それぞれ違った魅力を持つ観測スポットが広がっています。キャンピングカーなら、宿泊場所を気にせず自由に星空を追いかけられるのが最高ですよね。
この記事では、2026年に見逃せない天体イベントと、キャンピングカーでアクセスできる主要観測地を詳しく紹介していきます。各スポットの標高やアクセス情報、観測環境について具体的に解説するので、実際の観測計画を立てるときに役立ててください。
2026年の注目天体イベント
【超目玉】3月3日 皆既月食
2026年最大の天体イベントがこれです!3月3日に観測できる皆既月食は見逃せません。
タイムスケジュール:
- 18:50 部分食スタート
- 20:05~21:03 皆既食(約1時間)
- 月が赤銅色に染まる神秘的な瞬間
月が地球の影に完全に入り込んで、赤っぽい色に変わる様子が全国で観測できます。東海・北陸エリアでは月が適度な高さに見えるので、観測条件はバッチリ。キャンピングカーなら前日から現地入りして、ゆっくり準備できるのが強みですね。
【ベストコンディション】12月14日 ふたご座流星群
2026年のふたご座流星群は、条件が最高に良いんです!
おすすめポイント:
- 極大時刻が23時頃(観測しやすい時間帯)
- 月齢6の細い月(月明かりの影響ほぼなし)
- 1時間あたり50~80個の流星が期待できる
- 観測時間:14日21時~15日明け方
ポイントは、本格的に暗闇に目を慣らすこと。観測開始の30分前には現地に到着して、白色光は使わず赤色LEDライトだけで行動するのがコツです。
その他の注目イベント
10月4日:土星が衝(地球最接近) 土星の環の傾きや、カッシーニの間隙まで観察できるチャンス!望遠鏡があればさらに楽しめます。
月面X現象(2月24日、4月24日、12月16日) 上弦の月のときに月面にX字が浮かび上がる不思議な現象。タイミングを合わせるのが難しいですが、見られたらラッキーです。
⚠️ 観測条件の悪いイベント
残念ながら、1月4日のしぶんぎ座流星群と8月13日のペルセウス座流星群は、満月またはそれに近い月齢のため、観測条件は良くありません。明るい火球が見られる程度になりそうです。
富山県の観測スポット
日本屈指の暗闇体験|乗鞍高原
乗鞍高原は日本でも指折りの星空スポットです。標高1,200mから1,800mの高地にあって、周りを山々に囲まれているので街の明かりが全然届きません。肉眼でも天の川がくっきり見えるレベルです。

特に善五郎の滝駐車場がおすすめ。休暇村から車で約3分の場所にあって、光が一切ない理想的な観測地です。冬の天の川は世界でも珍しい光景なので、新月前後を狙って訪れてみてください。
実際に行ったときのポイント: 休暇村乗鞍高原を拠点にすれば、温泉で温まってから観測に出かけられます。夜中に冷え込んでも、すぐに戻れる距離なのが安心です。
📍 基本情報
- 標高:1,200m~1,800m
- 所在地:岐阜・長野県境(富山からアクセス)
- アクセス:中央道松本ICより約60分
- 駐車場:あり(無料)
- トイレ:あり
標高日本一の星空リゾート|立山室堂
標高2,450m!日本最高所の観光地で、まさに「星にいちばん近いリゾート」です。ホテル立山では富山県天文学会の講師によるスターウォッチングイベントを定期開催しています。

空気がめちゃくちゃ澄んでいて、天の川や流れ星が肉眼でバッチリ見えます。室堂ターミナル周辺は視界を遮るものがほとんどなくて、360度のパノラマで星空を楽しめる環境です。
注意点: 立山黒部アルペンルートを通る必要があるので、キャンピングカーでは直接アクセスできません。麓に車を停めて、ケーブルカーやバスを乗り継ぐ形になります。でも、それだけの価値がある星空が待っています。
📍 基本情報
- 標高:2,450m
- 所在地:富山県立山町
- アクセス:立山黒部アルペンルート
- 宿泊:ホテル立山ほか
- ⚠️ 注意:4月中旬~11月のみ開通
岐阜県の観測スポット
世界遺産と星空のコラボレーション|白川郷
世界遺産の合掌造り集落として有名な白川郷ですが、実は星空観測にも適した環境なんです。山間部に位置していて光害が少なく、周囲を山々に囲まれた地形が街明かりを自然に遮断してくれます。

標高は他のスポットより低めですが、合掌造りをシルエットに入れた星空撮影が人気です。日中は観光、夜は星空という贅沢な楽しみ方ができます。
冬季の注意点: 積雪が多い地域なので、スタッドレスタイヤは必須です。チェーンも携行しておくと安心。防寒対策も万全に。夜の白川郷は想像以上に冷え込みます。
📍 基本情報
- 標高:約500m~600m
- 所在地:岐阜県大野郡白川村
- アクセス:東海北陸道白川郷ICより約5分
- 駐車場:各集落に有料駐車場あり
- ⚠️ 注意:冬季は積雪・凍結に要注意
具体例: 展望台からの撮影が定番ですが、荻町合掌造り集落の周辺道路(交通量の少ない場所)からも素敵な星空と合掌造りのコラボが撮れます。ただし、私有地や観光客の通行の妨げにならないよう配慮が必要です。
お城の天守閣から星空体験|藤橋城・西美濃プラネタリウム
藤橋城は4階建ての天守を持つ城郭で、最上階にプラネタリウムが設置されているユニークな施設です。直径約20mのドームで満天の星空を体験できます。

周辺は揖斐川の上流域で、夜間の光害が少ない環境。城の外の展望スペースからも実際の星空を観測できて、プラネタリウムで学んだ星座を実際の夜空で確認できるのが楽しいです。
特に徳山ダム周辺は暗くて、星空撮影にも適しています。
📍 基本情報:藤橋城・西美濃プラネタリウム
- 標高:約400m
- 所在地:岐阜県揖斐郡揖斐川町
- 開館時間:9:00~17:00(プラネタリウム投影時間は要確認)
- 休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
- 料金:大人520円
おすすめの楽しみ方: 昼間はプラネタリウムと城内見学、夕方から徳山ダム周辺に移動して星空観測という流れが効率的です。
石川県の観測スポット
環境省お墨付きの星空スポット|石川県柳田星の観察館「満天星」
ここすごいんです!環境省の「夜空の明るさ調査」で等級21を記録した、国内トップクラスの星空観察地です。

施設には石川県内最大の口径60cm反射望遠鏡があって、昼間でも明るい星や太陽の黒点を観測できます。4,000万個の星を映し出すプラネタリウムも併設されているので、天候に左右されず天体を学べるのが魅力。
天体観望会は要予約ですが、学芸員の解説を聞きながら季節の星座や惑星を観察できます。初心者でも安心して参加できる内容です。
実際の利用例: 日中はプラネタリウムで予習→夕食→夜の天体観望会という流れがおすすめ。プラネタリウムで学んだ星座を実際の夜空で確認できるので、理解が深まります。
📍 基本情報:柳田星の観察館「満天星」
- 標高:約200m
- 所在地:石川県鳳珠郡能登町
- 開館時間:9:30~17:00
- 天体観測:20:00~(4~10月)、19:00~(11~3月)
- 休館日:水・木曜日
- 料金:プラネタリウム大人550円、天体観測大人330円(要予約)
福井県の観測スポット
自然保護センター隣接の高原|六呂師高原
福井県自然保護センターが隣接する六呂師高原は、奥越高原県立自然公園内にある観測地です。標高600mの高原で、周囲に大きな光源がないので良好な星空環境が保たれています。

自然観察の森やキャンプ場も整備されていて、日中から自然を満喫しながら夜の観測に備えられます。キャンピングカーなら、キャンプ場を利用して一日中楽しめますね。
📍 基本情報
- 標高:約600m
- 所在地:福井県大野市
- アクセス:中部縦貫道大野ICより約30分
- 駐車場:あり(無料)
- ⚠️ 注意:冬季閉鎖期間あり
注意点: 冬季は積雪で道路が閉鎖される場合があるので、事前に福井県自然保護センターのウェブサイトや電話で確認してください。
愛知県の観測スポット
愛知県で一番星に近い場所|茶臼山高原
愛知県最高峰の茶臼山(標高1,415m)を中心とした高原地帯で、「愛知県で一番星に近い場所」として知られています。

月に一度開催される星空観察会「てんくう」では、奥三河星空案内人による解説と望遠鏡観察が楽しめます。第4駐車場は24時間開放でトイレも完備されているので、自由に星空観測ができます。
6等星まで肉眼で確認できる環境で、天の川もはっきり見えます。
実際の利用例: 休暇村茶臼山高原を拠点にすれば、温泉、食事、観測のすべてが楽しめます。冬はスキー場としても営業しているので、昼はスキー、夜は星空という過ごし方も。ただし冬季は道路の積雪・凍結に要注意です。
📍 基本情報
- 標高:1,415m
- 所在地:愛知県北設楽郡豊根村
- アクセス:新東名新城ICより約90分、三遠南信道鳳来峡ICより約70分
- 駐車場:第4駐車場24時間開放
- 宿泊:休暇村茶臼山高原
三重県の観測スポット
紀伊半島最高峰の圧巻星空|大台ヶ原
大台ヶ原は紀伊半島の最高峰に位置していて、年間降水量が日本有数の多雨地帯として知られています。でも、晴れた日の星空は本当に圧巻です。

標高1,600mの高地で空気が非常に澄んでいるため、光害の影響をほとんど受けません。ドライブウェイ終点の駐車場から徒歩圏内に展望スポットがあって、360度の視界で星空を楽しめます。
注意点: 夜間は気温が大きく下がります。標高100mにつき約0.6℃低下するので、標高1,600mだと平地より約10℃低い計算に。真夏でも夜は冷えるので、万全な防寒対策が必須です。
📍 基本情報
- 標高:約1,600m
- 所在地:三重県多気郡大台町
- アクセス:紀勢道大台大宮ICより約60分
- 駐車場:あり(無料)
- ⚠️ 注意:冬季閉鎖、夜間は気温低下に注意
秋のススキと星空の共演|曽爾高原
曽爾高原は秋のススキの名所として有名ですが、星空観測地としても優れた環境を持っています。なだらかな高原地形で視界が開けていて、地平線近くの星まで観測できます。

周辺に大きな集落がないので光害が少なく、天の川も肉眼で確認可能。駐車場からすぐに観測できるアクセスの良さも魅力です。
おすすめシーズン: 9月下旬~11月のススキシーズンは特におすすめ。昼間はススキの絨毯を楽しんで、夜は星空観測という贅沢な一日が過ごせます。
📍 基本情報
- 標高:約700m~800m
- 所在地:三重県名張市曽爾村
- アクセス:名阪国道針ICより約40分
- 駐車場:あり(有料:500円程度)
- トイレ:あり
風車と星空のコラボ撮影|青山高原
青山高原は風力発電の風車が立ち並ぶ高原で、標高約800mに位置します。風車の明かりがあるので完全な暗闇ではありませんが、視界が開けていて星空観測には適しています。
特に風車を前景に入れた星空撮影が人気で、独特の構図を楽しめます。駐車スペースも複数あって、キャンピングカーでのアクセスも比較的容易です。
撮影のポイント: 風車のライトが赤く点滅するので、それを活かした写真が撮れます。長時間露光で撮影すると、星の軌跡と風車のライトの軌跡が重なって幻想的な一枚に。
📍 基本情報
- 標高:約800m
- 所在地:三重県伊賀市
- アクセス:伊勢自動車道久居ICより約40分
- 駐車場:複数箇所あり(無料)
- ⚠️ 注意:風車の照明あり
✨ 東海・北陸星空観察 よくある質問
中部・北陸 天体観測ガイド
2025-2026
光害の少ない富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重の聖地を巡る旅。
2026年の最高の流星群と惑星直列を見逃さないための完全データビジュアライゼーション。
01. 究極の暗闇を求めて
中部・北陸地方は、日本アルプスの標高と能登半島の暗闇という、天体観測に理想的な二つの条件を兼ね備えています。以下のチャートは、主要な観測スポットを「暗さ(光害の少なさ)」と「標高」でマッピングしたものです。円の大きさは「空の視界の広さ」を表しています。
地域別・観測スポット相関図
X軸: アクセスの容易さ / Y軸: 空の暗さ / バブルサイズ: 視界の広さ
🔭 おすすめスポット Top 3
- 🗻乗鞍スカイライン (岐阜)
標高2,702m。日本最高所の車道到達点。雲海の上から満天の星空を狙える。
- 🌌大台ヶ原 (三重・奈良県境)
「日本一の多雨地帯」だが、晴れた夜の透明度は国内屈指。光害ほぼゼロ。
- ⛺茶臼山高原 (愛知)
愛知県最高峰。名古屋からのアクセスが良く、初心者にも整備された環境。
02. 観測環境と設備スペック
暗い空だけでは快適な観測はできません。トイレ、駐車場、あるいは望遠鏡のレンタルなど、実用的な設備の充実度を比較しました。家族連れには「アメニティ」スコアが高い場所、ガチ勢には「暗さ」特化の場所が推奨されます。
03. 2025-26 流星群カレンダー
流星群観測の最大の敵は「月明かり」です。2025年後半から2026年にかけての主要流星群の観測条件を分析しました。特に2026年のペルセウス座流星群は、月明かりの影響が全くない「最高の条件」となると予測されています。
流星群・観測好条件スコア
2026年 ペルセウス座流星群 (8月)
条件:最高極大日は8月12日〜13日。新月直前のため、一晩中月明かりなし。1時間に50個以上の出現が期待できる、ここ数年で最高のチャンスです。
2026年 ふたご座流星群 (12月)
条件:良極大は12月14日。月は夜半前に沈むため、深夜から明け方にかけては好条件。寒さ対策が必須。
2026年 しぶんぎ座流星群 (1月)
条件:悪極大が満月付近のため、一晩中月明かりがあり、観測には不向き。明るい火球のみ期待可能。
04. 季節ごとの観測ターゲット
中部・北陸の緯度(北緯約35度前後)から見た、2026年の季節ごとの見どころを分析しました。春は銀河、夏は天の川、秋は惑星、冬は星雲と、季節によって狙うべき天体が変わります。
🌸 春 (Spring)
おとめ座銀河団やしし座など、遠くの銀河を観測するのに適した季節。北斗七星が高く昇ります。
🎐 夏 (Summer)
天の川が南の空から頭上を横切ります。さそり座のアンタレス、夏の大三角が見頃。土星などの惑星観測も始まります。
🍁 秋 (Autumn)
アンドロメダ銀河が肉眼でも見える高さに。木星や土星といった惑星が観測好機を迎えます。
❄️ 冬 (Winter)
空気が澄み、オリオン大星雲やプレアデス星団(すばる)が輝きます。一等星が最も多い季節。
2026年 星空観測マスタープラン
上記データを統合した、中部・北陸エリア向けの推奨スケジュールです。
1月 – 2月:冬のダイヤモンド
福井・大野 / 岐阜・藤橋寒さが厳しいですが、空気の透明度は年間最高。雪のない沿岸部や除雪された道の駅(藤橋など)がおすすめ。
4月 – 5月:銀河の季節
石川・柳田 / 三重・青山高原雪解けと共に山間部へのアクセスが回復します。春の大曲線を見つけましょう。
※5月6日頃:みずがめ座η流星群(条件:普)
8月:ペルセウス座流星群SP
長野県境・乗鞍 / 愛知・茶臼山2026年のハイライト。新月の暗闇で夏の天の川と流星群が共演します。高地への避暑を兼ねて。
10月 – 12月:惑星とふたご座流星群
富山・立山山麓 / 三重・大台ヶ原秋の夜長は惑星観測に最適。年末はふたご座流星群で締めくくり。
※12月14日:ふたご座流星群(条件:良)
✅ 天体観測 準備チェックリスト
東海・北陸エリアでの星空観測を成功させるための完全ガイド
📋 観測前の確認事項
事前準備(出発1週間前~前日)
現地での注意事項
キャンピングカー特有の注意
💡 プロからのアドバイス
- 暗順応は最重要:白色ライトを一度見ると、暗順応が台無しに。赤色LEDライトを常に携帯しましょう。
- 防寒対策は過剰なくらいで:標高1000m以上では真夏でも夜間10℃以下になることも。重ね着できる服装がベスト。
- 月齢カレンダーを活用:満月前後3日間は月明かりで暗い星が見えません。新月前後が狙い目。
- 高地での注意:乗鞍や大台ヶ原など標高の高い場所では、酸素が薄く体調を崩しやすいので無理は禁物。
- 地元の人に挨拶を:特に山間部では、地元の方への挨拶と許可取りがトラブル防止のカギ。
まとめ
東海・北陸エリアには、それぞれ特色のある天体観測スポットがたくさんあります。標高2,450mの立山室堂から標高200mの柳田星の観察館まで、高度も環境も本当に多様です。
2026年は皆既月食とふたご座流星群という二大イベントに恵まれた年。それぞれのスポットの特性を理解して、天候や月齢を考慮した観測計画を立てれば、忘れられない星空体験ができるはずです。
キャンピングカーの機動力を活かして、複数のスポットを巡りながら、東海・北陸の多彩な星空を楽しんでください。晴れた夜空の下で、宇宙の壮大さを感じる瞬間は、きっと特別な思い出になりますよ。
最後のアドバイス: 初めて行く場所は、必ず昼間に一度下見をすることをおすすめします。駐車場所、トイレの位置、周囲の地形を確認しておけば、夜間の移動がスムーズです。そして何より、安全第一で楽しい星空観測を!
この記事が、あなたの星空旅行の計画に役立てば嬉しいです。素敵な星空に出会えますように!
<PR広告>
アプリで24時間 出発・返却OK た~っぷりキャンピング
天体観測手帳2026

ドワーフラボ(DWARFLAB) DWARF 3 コンパクトなスマート望遠鏡 天体観測 子供·初心者に最適 スマートフォン操作 重さ1.35kg WIFI/NFC接続
















