春の暖かな日差しが降り注ぐ季節、潮が引いた干潟でアサリやハマグリを掘る潮干狩りは、大人気の春レジャーです。手作業で貝を採る喜びと、自分で採った新鮮な貝を味わう満足感は、素晴らしい体験になります。
そんな潮干狩りを楽しむのに、キャンピングカーが最高の相棒になるのは知っていましたか?広々とした車内スペースは着替えや休憩に便利なだけでなく、採れたて貝を調理する簡易キッチンを備えていることも。また、潮の満ち引きに合わせて早朝や夕方の潮干狩りに行きたいときに、現地で宿泊できるキャンピングカーなら時間を気にせず楽しめます。
今回は、キャンピングカーでのアクセスを考慮した関東地方のおすすめ潮干狩りスポット6ヶ所と、キャンピングカーならではの楽しみ方をご紹介します。自然と食を満喫する特別な春の思い出作りにぜひご活用ください。
『キャンピングカーで行く!関東の絶景潮干狩りスポット5選|温泉&海鮮BBQも満喫』
1. ふなばし三番瀬海浜公園(千葉県船橋市)
所在地:千葉県船橋市潮見町40
営業期間:2025年4月17日(水)~5月29日(木)
アクセス:東京から車で約40分、京葉道路「船橋」ICから約10分
関東の潮干狩りといえば、まずこのふなばし三番瀬海浜公園です。東京湾に面した広大な干潟には、アサリを中心に豊富な海の幸が眠っています。特筆すべきは、大型車用の駐車場が完備されている点。キャンピングカーの駐車にも困らないでしょう。

施設も充実しており、潮干狩り後に砂を落とせるシャワー設備や、休憩所も完備されています。アサリの取れ高も良く、初心者でも十分な収穫が期待できます。
キャンピングカー利用のポイント:大型車用駐車場は事前予約制になっている場合があるため、必ず公式サイトで確認ください。また、潮見トンネルを通る際は車高制限(3.3m)にはご注意を。車高の高いキャンピングカーでは別ルートを検討ください。
2. 横浜・海の公園(神奈川県横浜市)
所在地:神奈川県横浜市金沢区海の公園10
営業期間:2025年4月上旬~6月下旬(時期によって変動あり)
アクセス:首都高速「並木IC」から約10分
都会のど真ん中でありながら自然を満喫できる、横浜市民の憩いの場「海の公園」。横浜の中心部からわずか30分ほどでアクセスできる便利さが魅力。無料で潮干狩りができるエリアもあり(ただし漁業権があるので採取量に制限あり)、気軽に楽しむことができます。

平日は比較的空いていることが多く、周辺には八景島シーパラダイスなどの観光スポットも充実していることから、潮干狩りと観光を組み合わせた一泊二日の旅行にもピッタリです。
キャンピングカー利用のポイント:大型駐車場があるものの、土日祝は非常に混雑します。早朝着での利用がおすすめです。また、八景島シーパラダイスの駐車場は大型車対応なので、そちらから徒歩で移動する方法も。夜間の駐車は基本的に禁止されていますので、周辺のキャンピングカー対応施設での宿泊をプランしましょう。
3. 野島海岸(神奈川県横浜市)
所在地:神奈川県横浜市金沢区野島町
営業期間:2025年3月下旬~6月下旬(潮の状況による)
アクセス:首都高速「並木IC」から約15分
横浜市金沢区の野島公園に隣接する野島海岸は、「海の公園」の南側に位置する潮干狩りスポットです。「海の公園」ほど有名ではないため比較的空いていることが多く、地元の人に愛される穴場的な場所。自然のままの干潟でアサリやマテガイなどを採ることができます。

野島公園には縄文時代の貝塚や明治期の海浜別荘建築など、歴史的な見どころもあるため、潮干狩りの合間に散策するのもおすすめです。また、公園内にはキャンプ場・バーベキュー場も設置されています。
キャンピングカー利用のポイント:野島公園には駐車場があり、キャンピングカーも駐車可能。ただし、台数に限りがあるため、週末や連休は早めの到着をおすすめします。公園内にキャンプ場があるため、予約をすれば潮干狩りと合わせて野島公園内でのキャンプも楽しめます。潮干狩りの後は、車内で休憩したり、横浜の観光スポットを巡ったりするプランも魅力的です。
4. 阿字ヶ浦海岸(茨城県ひたちなか市)
所在地:茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦町
営業期間:2025年4月中旬~7月上旬(潮の状況による)
アクセス:常磐自動車道「那珂IC」から約20分
約1.2kmの白い砂浜が弓なりに広がる美しい海岸で、夏は海水浴場として賑わいますが、春から初夏にかけては潮干狩りが楽しめるスポットです。天気の良い日には、遠くに筑波山を望むことができる開放的な景色も魅力の一つ。

近くには国営ひたち海浜公園があり、春のネモフィラや秋のコキアなど、季節の花々と合わせて楽しむことができる立地の良さも特徴。アサリを中心に、運が良ければハマグリも見つかることがあります。
キャンピングカー利用のポイント:海岸沿いに大型車両も停められる駐車場があります。近隣には阿字ヶ浦駅前の大型駐車場もあるため、キャンピングカーの駐車にも困りません。周辺には道の駅「ひたちなか」もあり、キャンピングカーで一晩過ごすことも可能。潮干狩りと国営ひたち海浜公園の観光を組み合わせた旅行プランがおすすめ。
5. 大洗サンビーチ(茨城県大洗町)
所在地:茨城県東茨城郡大洗町大貫町
営業期間:2025年4月下旬~7月上旬
アクセス:北関東自動車道「水戸南IC」から約30分
茨城県の大洗サンビーチは、美しい砂浜と青い海が特徴の潮干狩りスポットです。アサリだけでなく、ハマグリやマテ貝なども採れることがあり、バラエティ豊かな収穫を楽しめます。大洗海水浴場に隣接しており、夏場は海水浴も楽しめる一石二鳥のロケーションです。

潮干狩りエリアは比較的広く、混雑時でも窮屈に感じることは少ないでしょう。また、周辺には大洗水族館や大洗磯前神社など観光スポットも充実しています。
キャンピングカー利用のポイント:大洗サンビーチには広い駐車場があり、キャンピングカーの駐車も可能です。さらに大洗には「大洗サンビーチキャンプ場」があり、キャンピングカーでの宿泊ができます。潮干狩りと一緒に海を眺めながらのキャンプ体験ができる、キャンピングカーオーナーにとっては理想的なスポットといえるでしょう。
6. 金田みたて海岸(千葉県木更津市)
所在地:千葉県木更津市中島地先
営業期間:2025年4月上旬~7月上旬
アクセス:館山自動車道「木更津金田IC」から約5分
金田みたて海岸は利用者満足度が高く、アクアラインを通って東京からも約1時間でアクセスできる便利な潮干狩りスポットです。漁協が直接運営しているため、アサリの管理が行き届いており、安定した収穫が期待できます。干潮時には広大な干潟が現れ、ファミリーでのびのびと潮干狩りを楽しめます。

特筆すべきは、採ったアサリのその場での調理が可能な「浜焼きコーナー」が設置されている点です。自分で採ったばかりの新鮮なアサリを、潮干狩り場でそのまま味わえる贅沢な体験ができます。
キャンピングカー利用のポイント:金田みたて海岸には大型車両も停められる広い駐車場があります。また、アクアライン周辺には「うまくたの里」などの道の駅もあり、キャンピングカーで一泊する際の選択肢となります。潮干狩りと一緒に、房総半島の観光も楽しめる立地の良さも魅力です。
キャンピングカーで潮干狩りに行くメリット
キャンピングカーで潮干狩りに行くメリット
荷物の心配が少ない
潮干狩りには長靴やバケツ、クマデなどの道具に加え、着替えやタオル、飲み物など多くの荷物が必要です。キャンピングカーなら車内に全ての荷物を収納できるため、貴重品の管理やロッカー代の心配もありません。また、潮干狩り後の砂まみれの道具も気にせず車内に積み込めます。
着替えスペースとして活用できる
潮干狩りの後は砂や潮で服が濡れていることが多いものです。キャンピングカーなら、プライバシーが確保された車内で快適に着替えができます。公共の更衣室に並ぶ必要もなく、小さなお子さんがいるファミリーには特に重宝するでしょう。
採れたての貝をその場で調理できる
何と言っても最大のメリットは、採れたての新鮮な貝をその場で調理して味わえること。多くのキャンピングカーには簡易的なキッチン設備が備わっているため、潮干狩り場の駐車場で採れたてのアサリの酒蒸しやバター焼きを楽しむことができます。新鮮な貝の風味を最大限に味わえるのは、キャンピングカーならではの贅沢です。
潮の満ち引きに合わせた時間調整が可能
潮干狩りは潮の満ち引きに大きく左右されるレジャーです。最適な時間帯が早朝や夕方になることも少なくありません。キャンピングカーなら現地や近くの道の駅などに宿泊できるため、潮干狩りに最適な時間に合わせて行動することができます。
天候に左右されにくい
春の天気は変わりやすいものです。急な雨が降ってきても、キャンピングカーがあれば車内で雨宿りしながら食事を楽しんだり、休憩したりできます。天候回復を待つ間も快適に過ごせるため、一日の計画が立てやすくなります。
派生する楽しみ方
1. 潮干狩り後のビーチクッキング
多くの潮干狩り場では、採った貝をその場で調理することができます。キャンピングカーの調理設備を使って、採れたての貝を豪快に調理してみましょう。シンプルな酒蒸しはもちろん、にんにくやバター、ハーブなどを使ったアレンジレシピも格別の味わいです。

実例: 横浜・海の公園で潮干狩りを楽しんだ後、駐車場に戻ってキャンピングカーのコンロで「アサリのガーリックワイン蒸し」を作ったKさん一家。子供たちは自分で採った貝が美味しい料理に変わる過程を目の当たりにして、食への興味が一層深まったそうです。
2. 周辺観光とのコンビネーション
潮干狩り場の周辺には魅力的な観光スポットが多くあります。潮干狩りを午前中に楽しんだ後、午後は近隣の観光施設を訪れ、キャンピングカーで一泊するプランがおすすめです。
実例: 大洗サンビーチでの潮干狩り後、大洗水族館を訪れたMさんファミリー。その後、大洗サンビーチキャンプ場に宿泊し、夕食は採れたてのアサリとキャンプ場で購入した地元の野菜でパエリアを作った思い出は、家族の宝物になったとのこと。また、阿字ヶ浦海岸で潮干狩りを楽しんだ後、国営ひたち海浜公園で季節の花を堪能し、道の駅「ひたちなか」でキャンピングカー泊をしたというプランも人気です。
3. 干潟の生態観察
潮干狩りは単に貝を採るだけでなく、干潟の生態系を観察する絶好の機会です。お子さんと一緒に様々な海の生き物を観察し、環境教育の場としても活用できます。キャンピングカーにはフィールドガイドや図鑑を常備しておくと、その場で調べることができて便利です。
実例: 阿字ヶ浦海岸で潮干狩りをしていた際、子供たちがヤドカリやカニ、小魚などを発見。キャンピングカーに置いていた海の生き物図鑑で調べながら観察を楽しみ、最後は海に戻したという体験談もあります。この経験がきっかけで、子供たちの海洋生物への興味が深まったそうです。
潮干狩りの注意点とマナー
1. 漁業権への理解と遵守
多くの潮干狩り場には漁業権が設定されており、採取できる貝の種類や量に制限があります。特に無料の潮干狩り場では、地元漁協のルールを事前に確認し、遵守することが大切です。

2. ゴミの持ち帰り
美しい自然環境を守るため、ゴミは必ず持ち帰りましょう。キャンピングカーならゴミを車内に保管できるので、周辺環境への配慮も容易です。特に貝殻や残飯は悪臭の原因になるため、密閉できる袋に入れて持ち帰りましょう。
3. 安全対策
潮干狩りの安全対策
足元をしっかり保護する
長靴や運動靴を必ず着用しましょう。素足やサンダルでの潮干狩りは危険です。干潟には鋭利な貝殻や石、時には釣り針などが埋まっていることもあります。水の中でも滑りにくい靴底の長靴が最適です。特に子どもは足のサイズに合った靴を選びましょう。
日焼け対策を万全に
干潟では木陰がなく、水面からの照り返しもあるため、想像以上に日焼けしやすい環境です。帽子・サンバイザーの着用、SPF30以上の日焼け止めを定期的に塗り直すなど、徹底した対策が必要です。長袖の軽い服装も効果的です。特に子どもは肌が敏感なので、こまめなケアを忘れないでください。
軍手を着用する
鋭利な貝殻でケガをしないよう、必ず軍手を着用しましょう。特にハマグリやマテガイなど殻が鋭い貝を探す際には重要です。子ども用の小さいサイズの軍手も用意すると良いでしょう。手が濡れると軍手が滑りやすくなるので、予備を持っていくことをおすすめします。防水タイプの軍手だとより効果的です。
潮の満ち具合を確認する
潮干狩りに夢中になると、潮が満ちてくることに気づかないことがあります。定期的に(15分〜30分ごとに)顔を上げて潮の状況を確認しましょう。特に沖の方で潮干狩りをする場合は要注意です。干潮から満潮への変わり目は予想以上に早く水位が上がることがあります。潮見表アプリを利用すると便利です。
4. キャンピングカー駐車のマナー
キャンピングカー駐車のマナー
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大型車指定の駐車スペースを利用するキャンピングカーは一般車両より大きいため、必ず大型車用または専用の駐車スペースを利用しましょう。事前に施設のWebサイトで大型車の駐車可否を確認しておくことをおすすめします。
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複数台分の駐車スペースを占有しない混雑時には特に配慮が必要です。一般駐車場では複数の区画にまたがって駐車することは避け、周囲の車両の出入りの妨げにならないよう注意しましょう。大型車専用スペースがない場合は、できるだけ空いているエリアの端に駐車するのがベストです。
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エンジンの長時間アイドリングを避ける排気ガスや騒音は周囲の迷惑になります。特に混雑した駐車場や自然豊かな場所では、エアコンや発電のためのアイドリングは最小限にとどめましょう。外部電源が使用できる場所では積極的に活用するのが良いでしょう。
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夜間は周囲への騒音に配慮する特に住宅地に近い駐車場や道の駅などでは、夜間の会話や音楽、ドアの開閉音などに気を付けましょう。また、キャンピングカー内の照明が明るすぎると周囲の迷惑になることもあります。カーテンをしっかり閉め、外部への光漏れを防ぎましょう。
5. 貝の持ち帰り方と保存方法
貝の正しい持ち帰り方
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貝同士が重ならないよう広げて持ち帰る
貝を重ねると圧力で貝が傷んだり、呼吸ができなくなったりします。ビニール袋やネットの中で一層に広げるようにして持ち帰りましょう。 -
直射日光を避け、風通しの良い場所に保管する
貝は高温に弱いため、クーラーボックスや日陰に置くなど温度管理に気をつけましょう。車内に長時間放置するのは絶対に避けてください。 -
海水ごと持ち帰らない
一見良さそうに思えますが、海水の温度が上がると貝が死んでしまいます。また、真水に浸けることも貝を弱らせる原因になります。乾いた状態で持ち帰るのがベストです。 -
バケツに入れる場合は湿らせた新聞紙をかけておく
バケツなどの容器に入れる場合は、水分を含ませた(絞った)新聞紙やタオルをかけて湿度を保ちましょう。これにより貝の鮮度を長持ちさせることができます。
まとめ
潮干狩りはシンプルながらも奥深い日本の伝統的な春のレジャーです。キャンピングカーを活用することで、その楽しさは何倍にも広がります。荷物や着替えの心配がなく、採れたての貝をその場で調理できる喜び、そして潮の満ち引きに合わせた柔軟な時間調整が可能になるなど、メリットは数え切れません。
関東地方には、キャンピングカーでアクセスしやすい魅力的な潮干狩りスポットが数多くあります。ふなばし三番瀬海浜公園や横浜・海の公園、阿字ヶ浦海岸、大洗サンビーチ、金田みたて海岸など、それぞれに特色ある場所で、家族や友人と思い出に残る潮干狩り体験ができるでしょう。特に、茨城県の阿字ヶ浦海岸は、国営ひたち海浜公園の季節の花々も同時に楽しめるため、潮干狩り以外の楽しみも充実しています。
自然の恵みに感謝しながら、漁業権の尊重やゴミの持ち帰りなど、マナーとルールを守って楽しみましょう。キャンピングカーで行く潮干狩りは、単なるレジャーを超えた、食育や環境教育、そして家族の絆を深める貴重な機会となるはずです。
春から初夏にかけての週末、キャンピングカーを駆って関東の潮干狩りスポットへ出かけてみませんか?自然と食を五感で楽しむ特別な体験が、きっとあなたを待っています。
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